人、出来事、環境との出逢いを大切にしたい。
私は両親が営む銘木工場で育ちました。
銘木といっても普通の人はなかなかピンとこないでしょう。
床の間に使う床柱、絞り丸太、無垢のスギ板など床の間や茶室などに使う材料です。
私の実家では和室の天井につける装飾材「さお縁」というものを作っていました。
私は朝から晩まで働き尽くめの両親の働く後ろ姿を見て育ちました。
しかし、私はほこりっぽい仕事が嫌いで家業を継がず地元の銀行に勤めました。
私は両親や銀行から働くことの尊さ、会社の信用や信頼し合える関係がいかに重要か学びました。
私はこの学びとの出逢いを大切にしたいと思います。
そんなある日、取引先の倒産に合い、実家の銘木工場に帰ることになりました。
しかし、私には何の知識も経験もなく何もできませんでした。
知人の銘木問屋で修行することになりました。
このとき、初めて本物の木の良さ、味わい、木の特性を知り銘木の価値がわかりました。
銘木は大事にすればするほど、味が出てきます。
新しいものより年を重ねたほうが風情、色合い、風格が出てきます。
自然の木ですから健康的です。暴れるし、動くし、割れるし、木は生きています。
地味ですが長期にわたり落ち着き、安らぎを与えてくれます。
私はこの銘木との出逢いを大切にしたいと思います。
木には同じ形、色、年輪をしたものはこの世に一本もありません。
個性豊かです。
私たちがお受けするリフォームも同じ内容のものはありません。
お客様の思いや願いも一人ひとり違います。
お客様と一緒にその思いを形にしていく。
私達にとってもその思いや夢を共有させていただけるわくわくする大切なひとときです。
私はお客様との出逢いを大切にしたいと思います。
仕事を通じて知り合ったお客様、職人さん、材木屋さんとの出逢い
住まいの表情、姿を形作る素材との出逢い
住まいを輝かせる周辺環境との出逢い
私はあらゆる出逢いを大切にしたいと思います。